ブラック企業の上司がよく使う言葉があります。
- 「お前の代わりはいくらでもいる!」
- 「ここをやめたらほかに働くところはないぞ!」
など
このようなパワハラまがいの脅し文句を言われたあたなは、どう対応しますか?
本記事では、退職するべきか悩んでいるあなたに向けて対処法を解説します。
「お前の変わりはいくらでもいる」と言われても無視でいい
「お前の代わりはいくらでもいる」と言うのは、ただの理不尽なパワハラです。ごく当たり前のことを言っているだけに過ぎません。
パワハラ上司がストレス解消で言っている言葉なので、その言葉で傷ついたり不安になるのは時間の無駄です。
その根拠として、以下5つの理由が挙げられます。
自分が悪いわけではない
仮にあなたが仕事で何度目かのミスをしたとしても、あなたが特別悪い訳ではないと心得ましょう。
同じミスを繰り返さないための原因追求は必要ですが、部下を責めてもあまり意味がなく、起きてしまったミスで部下を叱責するより再発防止のためにこれからどうするかを一緒に考えるのが賢明なやり方です。
ですから、代わりはいる!と上司からパワハラ発言を受けても、適当に聞き流すことをお勧めします。
相手側にも言えること
上司があなたに罵声を浴びせるのはもちろんですが、同僚がパワハラを受けている場面も見ていられないものです。
仕事ができない人へのパワハラ発言で部下を追い込む管理職(上司)は、そもそも組織にとって役立つ人間なのでしょうか。
感情のまま暴言を吐いて部下の教育・指導をしたつもりになっているだけで、上司としての資質に欠けた人間と言えるでしょう。
「お前の代わりはいくらでもいる」と言ってくる上司に、「お前もな!」と実際言い返すことはできませんが、上司も同様に代わりはいくらでもいるのがこの世の事実です。
解雇可能性は低い
代わりはいくらでもいると言われても、実際に解雇される可能性は低いので安心してください。
上司は本当にあなたをクビにしようと思って言っているわけではなく、単なる売り言葉に買い言葉。あるいはたまたま虫の居所が悪かったのかもしれません。
そもそも日本で働く以上、簡単に労働者を解雇できません。仮に能力不足や成績悪化を理由に解雇されたのであれば、不当解雇の可能性がありますので、弁護士に相談して訴訟を起こしたり損害賠償が請求できます。
単なる脅し文句
「お前の代わりはいくらでもいる」という発言はただの脅し文句ですから、理不尽なパワハラ発言は適当に聞き流しましょう。
あなたの代わりに新たな人間を採用して育成するには、費用も労力もかかることくらい上司も分かっているはずです。
暴言を吐く人は、部下を自分の思い通りに動かしたいだけで、世の中の本質を理解していない人間の稚拙なストレス解消法なのだと覚えておきましょう。
言われた側も選ぶ権利がある
会社に雇われる人は「社内奴隷」ではありません。会社が働く人を選ぶ権利があれば、言われた側も働く会社(企業)を自分で決める権利があります。
明らかに不当な要求やパワーハラスメント、暴言攻撃などで辛いと感じている場合は、その会社を辞めれば良いのです。そして、パワハラ発言に悩んでいることを周りが訴えてきたら、迷わず転職を提案しましょう。
身体的・精神的に我慢する必要はなく、あなたらしく働ける環境を探してほしいと思います。
上司の仕事は叱責でなく部下の管理
上司が偉そうに「代わりはいくらでもいる」と言ってきても、そもそも解雇の決定権は上司にありませんから、気にしないようにしましょう。
上司の本来の仕事は、部下を叱ることではなく健康(メンタルヘルスを含む)や意欲を管理することです。
「部下の自律性や意識を高め、健康に留意してもらいながら業績や結果を残してもらうことが、ひいては上司自身の成績にもつながるのだ」ということに早く本人が気付いて、改善してもらいたいものです。
「お前の代わりはいくらでもいる」と言われたときの対処法
誰でも自分を成長させてくれる有能な上司の元で働きたいものですが、パワハラする人の元では、自己成長は期待できません。
では、どう対応すべきでしょうか。ここでは、前向きに「逃げる」方法を確認していきましょう。
異動を申し出る
一度、人間関係でトラブルが発生してしまうと修復が難しく、心理的なストレスを抱えたままでは、その後もトラウマ反応やフラッシュバックで精神病を助長させることも。
その防止策として、まずは仕事に集中できるよう、上司の上司や所属先の人事部に報告し悩みを打ち明け、部署異動を希望し願い出てみましょう。
ちなみに職場に相談できる人が一人もいなければ、公的機関の相談窓口を利用しアドバイザーに助言を乞う方法もあります。
厚生労働省が管轄する労働局や「総合労働相談コーナー」は全国の都道府県に設けられており、予約不要・無料で、いじめ、嫌がらせ、パワハラなどのあらゆる分野の労働問題が相談可能です。
上司をスルーする
「お前の代わりなんていくらでもいる」という言葉がパワハラに値すると気付けていない上司は、その時点で無能です。
未熟で稚拙な上司の言葉を、真に受けてはいけません。上司を適当にあしらったり、「人間観察」をして面白がるのもひとつの手でしょう。
これからメンタルを強くしていきたいなら、ナンセンスな上司の発言を聞き流すというスキルも必要です。
退職する
上司の発言をスルーするメンタルの強さがなく、部署異動をお願いしても会社が然るべき判断・対応をしてくれない場合は、退職代行を使って辞めてしまうのも方法のひとつです。
そもそも罵声で部下をコントロールする上司(管理職)が居続ける会社は、組織運営としては非常に脆い可能性があり、あなたが脆弱な会社に居続けるメリットはありません。将来性を見極めて、あなたらしく働ける環境を探しましょう。
代わりがいるのは事実だが気にし過ぎなくていい
「お前の代わりはいくらでもいる」と言われて自信を無くしたり、「解雇されるのでは?」と心配になる必要はありません。
どの仕事でも代わりはいる
世の中のほとんどの仕事は職種に関係なく、事実として代わりはいくらでも存在します。もし代わりがいない会社があるとしたら、そのほうがよほど危険な証拠です。
安易に解雇はできない
日本では、正社員だけでなく、アルバイト・パート、契約社員(非正規雇用)の立場であっても労働者の権利が守られており、安易にクビにはできません。未熟な上司の言葉に、振り回されないでくださいね。
「お前の代わりはいくらでもいる」と言う会社は退職したほうがいい
「お前の代わりはいくらでもいる」発言は、売り言葉に買い言葉で口が滑った可能性もありますが、業務上そのような暴言が飛び交う会社にいては、自己成長の機会が奪われます。
キャリアアップのためにも、新たな環境を探しましょう。退職を勧める理由として、以下の2点が挙げられます。
正当な評価をもらえない
そもそもパワハラ発言をしている上司が、社員の仕事に対して正当な評価を与えてくれるでしょうか?
あなたがどれだけ努力して業績を上げたとしても、相手の感情論だけで査定されてしまう可能性があります。
お気に入りの部下だけが評価されて、嫌いな部下は低評価を認定されるという環境の中にいては、人事育成の面でも成長は期待できないでしょう。
ブラック会社の可能性が高い
ブラック企業の明確な定義はなく、どこからがアウトとは断言できないのですが、少なくとも「お前の代わりはいくらでもいる」発言の管理職が鎮座する組織は、ブラック企業である可能性が高いので注意しましょう。
パワハラ発言のほかにも、以下のような行為(特徴)に該当すれば危険信号です。
- 無理難題のノルマを課す
- サービス残業が当たり前
- 人格否定をしてくる
- 賃金未払い
など
ブラック企業で働いて根性を身に付けたい!という人は稀だと思いますが、精神をすり減らしてまで人生の大切な時間を投資するのは辞めましょう。
上司のほうが代わりがいくらでもいる
「お前の代わりはいくらでも…」と暴言を吐くような上司こそ、代わりはいくらでもいるものです。
むしろ部下より、上司のほうがいなくなっても困らないケースが多いので、過剰に気にしないようにしましょう。
上司は短期間休んでも影響なし
例えば、あるプロジェクトを担当しているあなたは、進度スケジュールや現場で起きている細かい事情、裏事情などを具体的に把握しているでしょう。
一方で、上司はプロジェクト全体に対して決裁を下したり、責任を取るのが基本的な仕事です。
仮に数日間上司が不在の状況であっても、誰かにその作業を代行してもらえば解決するため、現場に大きく影響を与えることはないのです。
長期間休まれても困らないケースも
さらに不謹慎なことを申し上げると、上司が入院などで長期間休むことになっても、周りの人間と対策を講じておけば現場は回ります。
上司が不在の場合は、上司の上司が代行し、管理職が不在なら中間層がその代役を果たす、という具合に周囲の誰かが代わりに役割を果たすようになります。
ネット上には、部長が長期休暇でも全く支障が出なかったという経験&体験談を綴ったブログやコメントもあるように、上司が長期不在でも意外と組織が回ことを示唆しています。
言葉を逆手にとって問い詰めるのも一つの手段
上記質問の回答コメントは、「お前の代わりはいくらでもいる」と言われた場合の撃退法です。
「会社の総意ですか?そうであれば、会社都合で退職になるため給料保証してください」と問い詰めるのも良いでしょう。
このような理屈攻めで相手を論破するには、メンタルの強さや精神的に余裕がある人に限られるものの、パワハラ上司を黙らせるおすすめの方法と言えるでしょう。
「お前の代わりはいくらでもいる」はよくある脅し文句
「お前の代わりはいくらでもいる」は、よくある脅し文句ですから、仮に言われたとしても全く落ち込む必要はありません。ただ当たり前のことを言っているだけに過ぎないのです。
「あなたや私が不在でも回る組織こそが、本来の組織編制だ」と肝に銘じましょう。
もしパワハラ被害を受けて精神的に辛い症状がある場合は、適切な専門機関でカウンセリングを受けてください。求人・転職エージェントに登録しキャリアアップのアドバイスを受けるなどして、早めに転職準備を進めるのもおすすめです。