なぜ、自分ばかり嫌な仕事が回ってくるのでしょうか?
本記事では「嫌な仕事を押し付けられて、キャパオーバー!」と悩んでいるあなたに向けて、仕事を押し付けられやすい人の特徴や環境要因を解説し、厳選した対処法を伝授します。
嫌な仕事を押し付けられるときに使える対処法
ネット上の相談サイト(匿名版)では、「嫌な仕事ばかり押し付けられてストレスを抱えている」といったケースの悩み相談が複数寄せられており、誰もが簡単に解決できる方法を模索していることが伺えます。
ここで、嫌な仕事から身を守るための改善策・対処法を一読し、「何でも屋」の存在を卒業しましょう。
仕事を受けられないと断る
一番シンプルな方法なのが、自分の意見として「これ以上仕事を受けられない」ことをはっきりと伝えることです。
単に「やりたくないから」「忙しいから」という理由で断るのではなく、できない理由(根拠)を明確に伝えることが大切です。
例えば、
- ほかに優先しなければならない仕事がある
- スキル不足で1人ではできない
- 現在の仕事量で手一杯である
といったように、相手が理解できるように丁寧に説明します。
同時に「快く引き受けられずに申し訳ない」という謝罪の気持ちを伝え、円満に断ることがポイントです。
予定を共有する
自分の仕事量を、上司が把握できるようタスク管理して共有しておくと安心です。
仕事量や内容を可視化し周囲と共有しておけば、上司も余計な仕事を押し付けにくくなるでしょう。
例えば、
- 定例ミーティング
- 日報・週報
- スケジュールボード・アプリ
など
を活用してみましょう。
社内(部署内)で閲覧できるボード・アプリを使ってカレンダーにスケジュールを書き込めば、周囲の社員に自分のタスクや進度状況が伝わりやすくなります。
上手い断り方を身に付ける
仕事を依頼してきた相手が、引き下がってくれるような断り方(交渉術)を身に付けることも大切です。
例えば、
- 嫌です
- 無理です
といった言葉で感情的に断れば、相手の不評を買うだけですのでおすすめできません。
具体的な言い回しは、以下5つ。
- 今〇〇企業の仕事を請け負っているのですが、優先順位はどちらが上でしょうか?
- その仕事を引き受けると、今の仕事が納期までに間に合いませんが、問題ないでしょうか?
- その仕事は初めてなので、やり方を教えていただけませんか?
- 私ではスキル不足なので、どなたかサポートしてくれる人を付けてくれませんか?
- 当該業務を終えるには残業する必要がありますが、残業代は支払われまますか?
このように仕事の内容や納期を確認し、他人を巻き込んだり、デメリットを提示して、最終的な判断は相手に判断してもらう姿勢で上手に導きましょう。
条件付きで引き受ける
こちらから条件を提示する方法も有効的で、その際「〇〇ならできます」とポジティブな言い方で返すことがビジネスの基本です。
例えば、
- 納期を延ばしてもらわないとできません→納期を延ばしてもらえれば引き受けます
- 時間外扱いなのでできません→時間外扱いになりますが、それでも良ければ引き受けます
といった具合に、条件を付けてポジティブに伝えた方が印象も良くなります。
認められようと思わない
男性女性問わず昇進や出世を望む人は、上司に早く認められたいと思い、実績を積むためにどんな仕事でも必死で引き受ける傾向にありますが長期間やり続けるのは要注意。
人から認められたい=承認欲求が強い人は、単に嫌な仕事を押し付けられるだけの「都合の良い人」になってしまうリスクも孕んでいますから、ときには人に認められようと思わない気持ちも必要です。
自分で自分を評価・内省できれば、他人の評価があまり気にならなくなるものです。
責任範囲を明確にする
ビジネスやプロジェクト計画において立場上の責任範囲が明確でないと、トラブルが生じた際に「犯人捜し」のようなことが行われ、職場の雰囲気が悪くなるかもしれません。
そうならない為にも、社内規則、契約書、法律などの明確化された共通ルールを基本に、細かく責任範囲を明確化しておくことが必要です。
責任範囲が明確化していれば、個々の役割も見えやすくなり、突然嫌な仕事が回ってくることも少なくなります。
デスクにいる時間を減らす
この方法は、デスクワークと現場移動がある人におすすめです。
デスクにいる時間を減らせば、必然的に声をかけられるタイミングも減らせますし、「今現場の仕事で忙しい」ことを態度で示せます。
一方、デスクワーク中心の人がしょっちゅう席を外しているとサボっていると思われ、あなたへの評判が下がるリスクがありますので気を付けましょう。
断る理由を模索する
嫌な仕事がいつ回ってきても断れるように、常に断る理由や妥協案を多数考えておくのも手法のひとつです。
断るためにはそれなりの理由や根拠が必要ですから、以下のようなことを頭に入れておくと良いでしょう。
- プロジェクトの納期や進度を把握しておく
- 業務スケジュール(1日・1週間)を把握しておく
- 仕事の優先順位を把握しておく
など
押し付けた人に質問する
仕事を押し付けてきた人に、徹底的に質問し返してみるのはいかがでしょうか。
仕事を押し付けた人が、逆に質問されまくると、
- 自分でやった方が早く仕事が終わる
- コミュニケーションコストがかかり、自分の仕事に集中できない
- こいつは、本当に仕事ができない人間なんだな
という風に、あなたに対して「失望」させることができ、次からはあなたに嫌な仕事が振られにくくなるでしょう。
平等に負担できる仕組みを導入する
例えば、プロジェクト計画に対して、そこに関わる「全員」がルールやシステム作りの話し合いに参加して、平等に負担できる仕組み作りを考えることが大切です。
ボードやチェックリストなどを使い、業務の分担を一目で分かる仕組みを作っておけば、平等性が保たれ、特定の人に仕事が偏ることもなくなります。
隙を見せない
時には、話かけやすい雰囲気や隙を見せないことも必要です。
例えば、
- 体調が好調ではない
- 大事な用事があるので残業できない
- 自分の仕事で手一杯
といった雰囲気を醸し出し、許される範囲の嘘で自分自身をガードしましょう。明らかに嘘だとバレる内容はNGです。
取引先と仲良くなる
仕事を丸投げされたなら、取引先と親しくなるのもおすすめです。
取引先と仲良くなれば、仕事の活動効率も上がり、より詳細な情報も共有しやすくなるでしょう。
ただし、取引先と直接的なやり取りは可能ですが、上司も取引先との業務状況を報告・共有できるように、メールでやり取りする際は上司のアドレスもCCに入れるなど、上司への配慮はお忘れなく。
期限ギリギリに提出する
仮に仕事が早く終わっても期限ギリギリに提出して、「非常に大変だった」感をアピールしましょう。
もし期限よりも早く提出した場合、仕事を押し付けた人が思うのは以下3つ。
- まだ仕事に余裕があるのかな
- 文句も言わず、早く仕上げてくれるな
- こいつは「使い勝手」が良い
などと思われ、次からもあなたに嫌な仕事が振られるでしょう。
表面上明るく引き受ける
社会人の心意気として、嫌な仕事を割り振られてもイライラした表情をせず、とりあえず嫌でも表面上気さくに引き受けましょう。
「誰かの分まで私がやってあげますよ」と感じ良く仕事を引き受けていると、いずれ押し付けた側の落ち度が浮かび上がり、職場では相手の居心地が悪くなるでしょう。
この方法は長期戦ですが、同時にあなたの評価も上がるのでおすすめの方法です。
嫌な仕事を押し付けられる理由
業界(業者)によって作業内容は異なりますが、例えば、以下のような仕事はできれば引き受けたくないものです。
- キャリアップにつながらないような無駄な雑用
- 苦手な分野を扱う業務
- 無茶な量の営業ノルマ
- クレーム処理
など
嫌な仕事が押し付けられる理由を見てみると、前向きな理由がある一方で、残念な背景も浮かび上がってきます。
高く評価されている
「重要度&緊急度の高い仕事は、忙しい人に頼んだ方が良い」という言葉があるように、優秀な人間は一人でも仕事の処理能力が早く、次から次に依頼されるものです。
実際、頼まれごとを即実行に移せる人は人気が高く、その仕事ぶりから「能力が高い人」と評価されていることも多くあります。
仕事量が少ない
周囲と比較して物理的に担当業務が少ない人は、面倒で大変な仕事を任されやすくなります。
自分でも現状を振り返り、仕事量が少なかったり作業を休む時間が多い場合は「給料泥棒」のレッテルを貼られる前に、頼まれたお仕事は精一杯やりましょう。
無意識に自分から提案している
例えば、企画会議で「こんなシステムやサービスがあったら、利用者はもっと便利では?」と自ら提案したり意見を言ったことがきっかけで、面倒な仕事が自分に降りかかってくることがあります。
積極的に意見を出すのは素晴らしいことですが、スケジュールや仕事量を把握しながら、余計な作業を自ら引き寄せないための工夫も必要です。
嫌がらせ
誰もやりたがらないような仕事ばかりあなたに振られるのは、もしかしたらパワーハラスメントや嫌がらせの可能性もあります。
職場に人事異動の希望を出すのが難しい場合や、上司からの仕返しが不安な人は、仕事を退職する(解雇させられる)前に、求人サイトや転職エージェントに無料登録してプロに転職採用の相談支援にのってもらうのも良いでしょう。
現職の上司と面と向かって話ができないほど精神的に追い詰められている人は、我慢せず退職代行サービスを使ってスムーズに会社を辞めることも可能です。
嫌な仕事を押し付けられる人の特徴
なぜ、あなたばかりに嫌な仕事が押し付けられるのでしょうか?
人間関係の不満も理解できますが、スピリチュアル界隈の言葉を引用させていただくと、「引き寄せの法則」が少なからず関係しているようです。
自分の気持ちを出すのが苦手
自分の気持ちを出すのが苦手で自己主張ができないタイプの人は、相手の押しに負けてしまい嫌な仕事を押しつけられがちです。
例えば、
- 職場や周りの空気を乱したくない
- 他人に嫌われたくない
といった気持ちがあるかもしれません。
他者優先の気持ちも大切ですが、自分の気持ちを抑圧ばかりしていると心がストレス過多になって疲れてしまいます。
相手と上下関係を作る人
仕事なので相手と上下関係があるのは当たり前のことですが、指示された嫌な仕事をいつまでも断れずにいるとモヤモヤしてしまいます。
例えば、以下に該当するような関係性の場合、嫌な仕事を押し付ける人vs仕事押し付けられる人に分類される傾向があります。
仕事を押し付ける人 | 仕事を押し付けられる人 |
---|---|
上司 | 部下 |
管理職 | 一般社員 |
正社員 | パート・契約社員 |
経験豊富な先輩 | 入社間もない新人 |
専門資格保持者 | 資格のない従業員 |
前向きで誠実
特に責任感が強く前向きで誠実な人は、振られた仕事は何でもこなそうと努力します。
物事に対して前向き・誠実であるという姿勢は人生の成長過程において必要であり、その人の魅力でもありますが、嫌な仕事を押し付けられるときはYESマンみたいにならなくても大丈夫。
その仕事はあなたがやるべき仕事なのか判断し、断る勇気も必要です。
自宅が職場から近い
自宅が職場の近いという理由で、残業せざるをえない仕事を割り振りされることがあります。
連絡してすぐに来てもらえるということが好都合となり、早朝や夜間などの緊急対応も多くなるでしょう。
出勤時間に2時間かかる人と、徒歩10分で職場に着く同僚では、対応が違って当然かもしれませんね。
嫌な仕事を押し付けられるのは期待されている証拠かも
ビジネス書やサイトによっては、
- 嫌な仕事は断ればいい
- 嫌な仕事は断るな
と正反対の価値観・考え方が書かれて「結局どっちなんだ?」と困惑しがちですが、そもそも嫌な仕事を押し付けられるあなた=有能で期待されている証拠でもあります。
過度な心労を抱えるまで我慢する必要はありませんが、前向きな姿勢を示すことで道が拓かれることもありますので、業務内容や納期を確認したり条件を提案・検討するなどして、自分の心を大事にしながら仕事と向き合ってほしいと思います。