営業を辞めたいのは甘えではない10つの理由とは?

営業を辞めたいのは甘えなのではないか。

このような悩みを抱える営業マンは多いですが、営業職は人によって向き不向きが激しい業種のひとつ。憧れや夢を持って飛びこんだ仕事だとしても、営業を辞めたいと思う人は少なくないのです。

本記事では、営業を辞めたいと思う原因や営業に向いてない人の特徴と併せて、営業をやめたいと思うのは甘えではない理由を解説します。

営業を辞めたいと悩んでいる人は参考にしてください。

営業を辞めたいのは甘えではない理由

昼の街

営業を辞めたいのは甘えではないかと悩むのは、真面目な性格な人や、自己否定の考え方を持つ場合が多いです。

最初から自分に問題があると思いこんでいる状態では、年収が低いブラック企業であっても、そこから抜け出せなくなるので注意してください。

以下でご紹介する営業を辞めたい原因は、甘えでも逃げでもありません。自分に該当するものがないか確認してみましょう。

精神的ダメージが大きい

営業の仕事では、新規顧客獲得のために飛びこみ営業や電話営業を行います。

これまで接点のない人に、いきなり自社の商品やサービスを知ってもらうためのコンタクトを取るので、元々接客が好きな人や人と関わるのが苦ではないタイプであっても、大変ハードルの高い業務内容なのは明確です。

飛び込んだ先が親切に対応してくれるいい人とは限らず、怒鳴られたり、門前払いされることも。

相手の態度は、あくまでも飛び込み営業や電話営業そのものに対する嫌悪感であり、営業マンに向けたものではありません。

しかし、拒絶をされれば誰でも心は傷つきますし、自分が行っているのは迷惑行為なのでは?と悩むでしょう。

何度も続けばやがて営業の仕事が辛い、辞めたいと思うようになります。

ノルマに追われる

営業職には毎月ノルマがあり、月初に掲げた目標を月末までに達成しなければいけません。

そして、たとえ月末までに目標が達成できても、月初になれば新たな目標が設定されます。

さらに、経験値や勤務年数に応じて目標の数字はどんどん上乗せされるため、常にノルマに追われている状態になり、気が休まる瞬間や心が解放されるタイミングがありません。

ただし、厳しいノルマを課せられるのは、それだけ会社があなたへ期待していることの現れともいえます。その期待を程よいプレッシャーに感じられれば良いですが、体験談を覗いてみても、未達時の周囲からの視線や上司の叱責を苦痛に感じ、営業を辞めたいと思う人がほとんどです。

結果が全て

営業の世界では、プロセスではなく案件の獲得数や売上といった数字が成果を物語ります。

企業側は営業職を「案件獲得や売上向上のための人材」と見ているので、数字を成果と見なすのは当然と考えますが、営業を行っている側からすれば相手との関係構築があってこそ、商品やサービスを買ってもらえると思うもの。

結果ばかりを重視されると、営業としてのプライドや方向性を見失ってしまい、仕事に対するモチベーションや意欲がなくなって辞めたくなるでしょう。

企業文化の不一致

身内や親族の名義を利用して新規顧客獲得を装い、支払いは営業に負担させるケースや、高額商材を顧客を騙すような手口販売するなど、売上達成のために営業に無理を強いる会社は少なくありません。

こうした売り方を良しとする上司や会社の姿勢に、ついていきたいと思う人は稀でしょう。

自社サービスに自信がもてない

自分なら買いたいと思わない商品を、取引先に売ることに罪悪感を覚える人は多いでしょう。

また、明らかに他社製品のほうが顧客には向いていると感じる場合も、自社製品を積極的にアピールできません。

商品やサービスを売る営業は、「この商品がお客様の役に立つ」と信じています。その根本が揺らいでいる状態では、たとえ売上が上がっても心の底から嬉しいとは思えず、やりがいを感じずに辞めたいと思うでしょう。

クレーム対応がつらい

営業の担当者として商品やサービスを売る以上、クレーム対応は避けられない業務です。

商品に対する不満や改善要求だけではなく、時として理不尽と思われる内容でクレームをつけられることもあります。

クレーム対応では、お客様の多くは感情的になっているので、まずは怒りを鎮めて冷静に話ができる状態に持っていかなければいけません。

さらに、たとえ自分が悪くなくても謝らなければならない状況になることもあります。クレーム対応も仕事のひとつと割り切れれば良いですが、引きずってしまいやすい性格では仕事が辛くなり、辞めたいと思うでしょう。

土日も出勤

営業職は、顧客に合わせた時間軸で動かなくていけません。

平日に仕事をしている人と商談をするなら、相手が休みの土日が都合が良いので、必然的に土日に出勤する必要が出てきます。

また、営業といえども事務処理も平行して行わなくてはならず、その多くはお客様のところへの訪問が終わる夕方以降に会社に戻ってから。

定時ですべての仕事を終わらせるのは難しく、当然ながら残業になり拘束時間が長くなります。

このように、営業はプライベートの時間を削って仕事をするため、負担が大きく辞めたいと思う人は多いです。

人間関係が面倒

自社商品やサービスを買ってもらうには、まずは商品やサービスを知ってもらわなくてはいけません。

そのためには、営業は商品を売りたい相手とコミュニケーションを取り、自社商品の存在をアピールする必要があります。営業担当者にとってゴルフや飲み会といった接待は、相手先との関係を構築するには欠かせないものでしょう。

しかし、人と話すのがそもそも苦手に感じていたり、コミュニケーション能力に自信がない内向的な人にとっては、このような場は苦痛でしかありません。

また、外交的な性格の人が多い営業の職場では、社内の集まりも頻繁にあり、先輩や同僚からの誘いを断りにくいと感じる人は少なくありません。

これらが自分にとって辛い環境に感じれば、営業を辞めたいと思う原因になり得るでしょう。

将来のキャリアが心配

拘束時間が長く、体力的にも気力的にも削がれる業務が多い営業は、「若いうちならなんとかなっても、年齢を重ねて続けられるのか」と不安になる人は少なくありません。

また、これまで実績を積み上げてきても、市場動向や商品自体の魅力によって売上が大きく左右する面もあり、新しい商品やサービスでも同じように実績が積めるのか未知数です。

20代で大きな成果を上げていても、30代、40代も同様とは限らないと感じ、早めに転職したほうが良いのではと考えるようになります。

スキルアップを実感できない

営業の仕事は、マーケティングによる商品やサービスの選定から、顧客を集める企画、見積もり書作成、顧客への提案、問い合わせの対応、アフターフォローなど多岐に渡るため、コミュニケーションスキルを始め、交渉力やヒアリング力、タイムマネジメントなど様々な能力が求められるのですが、これらは資格として目に見えるものではありません。

そのため、実践して身に着けていても、自分にはなにも評価できる部分がないと感じてしまう人は多いです。

営業を辞めたいのは甘えではない理由

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営業に限らず、仕事を辞めたいときにそれが甘えや逃げであると思われるのは、「朝起きるのが面倒」「とにかく楽したい」といった理由の場合です。

そのため、営業を辞めたいと思う自体が甘えや逃げであるとし、自分を追い詰めてしまうのは誤った判断。

特に以下のような原因であれば、営業を辞めたいと思うのは絶対に甘えではありません。

営業に向いていないだけ

営業は商品やサービスを売るまえに、まずは自分自身を相手に知ってもらい、信頼関係を築かなくてはいけません。人と話したり、自分をアピールするのが苦手な人は営業にはあまり向いていないといえるでしょう。

また、「初対面の人と緊張せずに話せるから、自分は営業に向いている」という人がいますが、それは間違い。営業は一方的に自分から話しをするのではなく、相手がなにを求めているかを理解するのが大事だからです。

なにげない会話から相手の要望をキャッチし、押しつけにならないように自社商品を紹介し、購入意欲を高めるように持っていかなくてはならず、高度なコミュニケーション能力が不可欠です。

そもそも人と上手く話せない人や、相手の意図を汲み取りながらの会話が難しいと感じる場合は営業には向きません。

過酷な仕事なので辞めたくて当然

ノルマや数字に追われる日々を過ごし、夜遅くまでの残業や休日出勤も多く、成績が振るわないと上司に叱責され、飛びこみの顧客からは冷たい態度を取られることもある営業は、ほかの様々な仕事と比較しても精神的、肉体的に追い込まれやすい職種といえます。

その過酷さは、「営業ができればほかの仕事はなんでもできる」といわれるほど。

女性の場合、「結婚してすぐ辞められると困る」といった理由で商談に進めないケースもあり、努力では補えない現状を突きつけられ、営業になったのを後悔する人もいます。

営業が自分に向いていると思う人は少ないので、辞めたくなってもなにもおかしくありません。

なお、営業を辞めるとはっきり決めていなくても、転職サイトやエージェントに無料登録をしておくのがおすすめです。希望する職種の多数の求人情報を目にすれば、転職後のイメージが具体化するからです。

また、採用までの活動についてや、面接の指導などもアドバイザーがフォローしてくれるので、活用しない手はないでしょう。

営業を辞めた後の選択肢

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営業は自分に向かないと、新卒で入社するまえに気づいていれば失敗しなかった、と思うかもしれませんが、何事もやってみなければ分からないものです。

ここは、人生において貴重な経験を積んだと考え、今後に役立つ知識を手に入れたと前向きに捉えてください。

そして、営業を辞めて次の準備をするときは、次の2つをコツを意識しておくと良いでしょう。どちらも将来の選択肢を狭めない行動ができます。

営業アシスタントに異動する

自分には営業は向かなかったけれど、営業の業務の全てが無理という人は少ないのではないでしょうか。特に事務的な業務は自分に向いていると感じたときは、対処法として営業担当者のサポートを行うアシスタントへの異動を検討してみましょう。

新しい会社の事務職へ転職すれば、その会社の仕事のパターンを覚えなくていけませんが、異動であれば業務内容が全くの未経験ではないため、これまで培ったスキルを活かしやすく、仕事を早く覚えられます。

事務職であっても社員同士の疎通は必要ですが、社外の人とのコミュニケーション能力はさほど重要ではありません。コミュニケーションが苦手な人でも、ストレスの少ない環境で働けます。

IT営業にチャレンジする

営業と一口にいっても、法人営業と個人営業、ルートセールスとカウンターセールスなど様々な種類があります。

大手企業への飛び込み営業は苦戦しても、個人への訪問では気さくな性格が幸いして心を開いてもらいやすく契約がとれるなど、業務の方向性を少し変えるだけで営業職の楽しさを感じるようになるケースは少なくありません。

また、近年は従来の営業の枠にハマらない、新しい形で業務を遂行する業界が増えています。

たとえば、IT業界はその特性上、WEBで全ての取引が完結するため、会社や家に飛びこみ営業をする必要がありません。副業に対しても寛容なので、仕事をしながら別の道も模索しやすいメリットがあるでしょう。

自分が本当に営業に向いていないのか分からない状態で、「もう営業はしない」と決めてしまうのは自身の選択肢を減らしてしまうため、「自分にはこのタイプの営業は向かなかった」と考えてひとまず会社は退職し、step upのつもりで他業種の営業に挑戦してみるのも良い方法です。

営業職が向かない人の特徴

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仕事を探すときに、「自分にはこの仕事は向いていない」と決めつけてしまうのは、自身の可能性を狭めてしまうのでもったいないです。

とはいえ、適正がない仕事に就いてしまい、苦労ばかりを重ねてしまうのも時間の無駄。辞めたい2年目を過ごすのであれば、1年目の段階で見切りをつけたほうが再スタートが早くできます。

以下に、営業に向いていない人の特徴を挙げているので、自分に当てはまるものはないか診断してみましょう。

競争心よりも自己否定が勝つ

営業を辞めたい原因のひとつであるノルマですが、成果を出せば評価が上がり、給料アップや出世に反映されるため、自分の力で待遇を良くする機会が得られるので、営業の仕事にやりがいや幸せを感じている人もいます。

課や部署のチームの一員として仕事をしながらも、ある意味では個人戦となり、同じチームのメンバーがライバルなわけですから、自分よりも良い成績を上げたメンバーに対しては、チームの一員として喜ばしいことであると同時に、ライバルに差をつけられた状態となります。

このときに、「来月はもっと売って、自分が一番になる」と競争心が掻き立てられるのではなく、「自分は彼らのようにはできない、チームの足を引っ張っている」とネガティブな思考に捉われるようであれば営業には向いていません。

メンタルが弱い

飛びこみ営業をされる側の企業や個人は、一度や二度断ったくらいで来なくなるような営業とは契約はできないと考える人は少なくありません。

無理難題に対して営業がどのように解決するか、試しているケースもあります。

こうした相手から契約を取るには、冷たい態度を取られても挫けたりショックを受けたりせず、粘り強く提案を続ける強いメンタルが不可欠です。

営業力が低い

営業力とはビジネスを円滑に進めるために必要な能力の総称を指しますが、特に次の3つが重要とされます。

  • 顧客の元に足を運ぶ回数
  • 顧客が求める要望を正確に掴み取るヒアリング力
  • 商談をクロージングする能力

顧客とのコンタクト数が少ない営業は契約数も伸び悩む傾向にあり、営業としてのスキルやテクニックが上達しません。

また、顧客のニーズを無視し、自分が売りたい商品やサービスを提案しても契約には結びつきませんし、いくら提案が上手くいっても、最後の一押しができなければ契約には至らないでしょう。

早い人は勤務開始1ヶ月で不向きを実感

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SNSには、営業の仕事を始めたばかりなのに、営業から離れたい、自分には向かないと思うのは早すぎる?と悩む人が多く見られます。

知恵袋の質問では「1ヵ月は早い」との回答も見られますが、営業が自分に向いていないと分かるのに期間はあまり関係ないとの声もあります。

決まったスケジュールで仕事を進めたい

事務職のように一日の仕事内容がおおよそ決まっているのであれば、始めて1ヵ月ではまだ慣れておらず、その時点で「向いていないから辞める」と決めてしまうのは早計です。

しかし、営業は基本的に人と接する仕事のため、マニュアル通りにはいきません。むしろ、顧客や状況に応じて臨機応変な対応が求められるので、計画的に自分のペースで仕事をするのが得意な人には不向きでしょう。

感情が顔に出やすい

営業は、顧客の無茶な要望や上司からの理不尽な叱責に対して、心のうちでは色々思っても、表では冷静を装わなくてはいけません。

しかし、こうした状況で不安や怒りが顔に出やすい人は、営業には向いていません。仕事を続けても、顧客や上司からの信頼は得にくいのでしょう。

気持ちのコントロールが苦手な人は営業を辞めてよかったと思う確率が高いので、早い段階で退職するのが良いでしょう。

営業を辞めたいなら後ろめたさを感じずに

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営業は、残業や休日出勤が多いためプライベートの時間が少なく、ノルマや顧客との関係などでストレスやプレッシャーを感じやすい職業です。

簡単に売上が伸びたり契約が取れることはなく、誰もが苦戦を強いられるため、世間には「営業は過酷」「営業は大変」といったイメージが広がっており、営業を辞めたいといってもそれが甘えだと認識される可能性は低いでしょう。

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