夜勤を辞めたいときの対処法6選|辞めると得られるメリットとは?

夜勤を辞めたい場合、夜勤が嫌で転職してもいいのか、退職理由を「夜勤が辛いから」としていいのか悩んでいる人は多いでしょう。

また、看護師や介護士などの職種は今の職場を辞めても、結局次の職場でも夜勤をせざるを得ないのでは?と思うかもしれません。

夜勤はつらいものの、人間関係や待遇などに特に不満などがなければ、退職する以外の方法や知識を得ていると安心です。

夜勤が合わないと悩んでいる人に向けて、夜勤を辞めたいときの対処法を解説します。

夜勤を辞めたいときの対処法

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夜勤がつらくても、すぐに辞められる人ばかりではありません。

しかし、無理をして夜勤を続けてしまえば、ストレスや自律神経の乱れで体調が不安定になり、健康を害してしまう恐れがあります。

それでは、夜勤を辞めたいと思うほどつらいときは、どうしたら良いのでしょうか。具体的な対処法を順番にご紹介します。

辞めたい理由を明確にする

夜働くことが辛いのか、それとも現在の仕事そのものが辛いのか、冷静に自分を分析してみましょう。

もしも仕事そのものが辛い場合、転職の際にはまた夜勤の仕事が視野に入るでしょう。

辞めたい理由を明確にすることで、次の行動につなげられます。

日勤部署へ異動する

夜勤がある職業は数多くありますが、日中勤務の営業部などに異動できないか会社と交渉してみましょう。

このとき、異動したい理由を素直に「夜勤がつらいので」といってしまうと、甘えと受け取られかねません。それよりも、「より多くの部門を経験して会社に貢献したい」「自分の可能性を広げたい」など、前向きな理由を告げて異動の相談をするのが大切です。

異動が決まっても、引き継ぎなどがあればすぐに夜勤から解放されるわけではありませんが、これからも夜勤がずっと続くといった心の負担は軽減されるでしょう。

医師からの診断書を提出する

夜勤がある交代制の仕事に就いている人は、寝る時間がシフトによって違います。そのため、睡眠が上手くとれずに精神的なバランスを崩してしまい、メンタルの病気になる人が少なくありません。

眠たいのに眠れない、憂鬱な気持ちになるなど、体調に異変を感じたら、病院で診察を受けてください。診断書に「深夜帯の勤務は避けるのが望ましい」などと記入があれば、夜勤のない部署へ異動させてもらえるでしょう。

ただし、診断書を提出しても会社が然るべき対応をしない可能性もあります。その場合は、長く働くべき会社ではないと早めに見切りをつけるのも大切です。

正直に話して退職する

異動願いや診断書が受理され、夜勤がある部署から日勤のみの部署へ異動ができたとしても、異動先で肩身の狭い思いをするのではないかなど、同僚や社員からどう思われているか気になってしまう人はいるでしょう。

異動では気持ちがすっきりしないのであれば、はっきりと「夜勤がつらいです」と伝えて、転職を考えるのもひとつの方法です。

今の時代は、新卒で入社した会社に定年までいる人ばかりではありません。総務省の資料によると、2019年の転職者は過去最高を記録し、2人に1人は転職の経験があります。

現状は多くの中小企業が人手不足。労働者の確保に動いている会社も多く、特に20代や30代はよほど仕事を選ばなければ、男性、女性に関わらず就活しても内定がもらえずフリーターになってしまったといった心配は無用でしょう。

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退職代行を利用する

  • 上司がパワハラ体質で会社を辞めるといい出せない雰囲気がある
  • 退職したい旨を伝えたものの強く引き止められてしまった

など、トラブルや問題を抱えてしまう可能性は0ではありません。体調が悪く、そもそも出社するのがしんどいという人もいるでしょう。

そのような場合は、退職代行サービスの利用を検討してみてください。

あなたに代わって退職の意向を会社に伝え、手続きを行ってくれるので、スムーズに辞められます。弁護士や行政書士がいる退職代行サービスであれば、退職届の作成が依頼できます。

「退職代行を利用しても、必ず辞められるわけではないのでは?」と思いますが、利用者の100%が退職に成功しているところが多数。

たとえ就業規則により退職の2ヶ月前に申し出が必要とあっても、労働者は民法627条に基づき退職の申し出から2週間後に退職できるなど、法律に沿ったアドバイスや提案が受けられます。

ただし、業者によっては思うような効果が得られずに、退職自体に失敗してしまうケースもあるため、事前に口コミや評判などを確認して実績のある業者に依頼するのが重要です。

資格取得をしてキャリアアップを目指す

自分が求める働き方に役立つ資格を身につけることで、求めるキャリアを実現できる可能性が大きく高まります。

具体的なスキルや知識を身につけることで、新たな仕事の機会や高収入を得る可能性も開けます。

夜勤を辞めて良かったこと

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真面目な人ほど、「働いていれば誰でもストレスを抱えている」と自分を追い込んでしまいがちですが、無理をしながら夜勤を続けていると心身への負担が蓄積し、体調不良や病気を発症するリスクが高まるため非常に危険です。

以下に実際に夜勤を辞めた人が、夜勤を辞めて良かったことを5つご紹介しますので、自分の状況と照らし合わせて、夜勤を本当に続けていくべきなのか評価してみてください。

正常な思考に戻った

日光を浴びるとセロトニンの分泌が促されるのですが、夜勤は日光を浴びないのでセロトニン不足からうつ病になりやすくなります。セロトニンは別名「幸せホルモン」とも呼ばれ、人が幸せを感じるのに欠かせないもの。

うつ病と診断されなていなくても、気分がふさぎ込んだり不安を感じながら夜勤を頑張っている人は少なくありません。こうした思考は正常とはいえませんが、渦中にいる本人は意外とその事実に気づけません。

夜勤を辞めてみて始めて、自分がギリギリの状態で仕事をしていたと分かるのです。

人間関係が円滑になった

夜勤で働いていると疲労感が抜けなく、寝不足でイライラしがちです。その状態で人と会っても、相手への気遣いや配慮に欠けてしまったり、いつもボーッとしていて相手を不快にさせるなど、関係を壊しかねません。

しかし、夜勤を辞めたら睡眠不足が解消され、疲労感が消失します。気力や体力に溢れた人は、見ている人を元気にするので、そのような人には人が集まりやすくなります。

心身共に健康になった

夜勤を辞めたら、夜勤が原因と考えられる体調不良や病気のリスクは低下します。

また、明らかな体調不良とはいえないものの、夜勤に行く時間が近づいてくると憂鬱な気持ちになり、落ちこんだり、悲しくなったりとつらい時間を過ごしていたとしたら、そうした時間がなくなるだけでも心理的な負担が減るでしょう。

「夜遅くまで起きているのが苦ではない」という人がいますが、趣味などでリフレッシュをして好きな時間に寝るのと、仕事の緊張感やプレッシャーを感じながら朝まで寝ずに働くのでは、同じように夜起きている状態でも条件や意味合いが全く違います。

つまり夜勤はそれだけ肉体的にも精神的にも及ぼす影響が大きいのです。

友人や恋人と時間を合わせやすくなった

夜勤が原因で友人や恋人と疎遠になっていた人も、予定を合わせて会いやすくなるので、これまで感じていた孤独感や疎外感を払拭できます。

また、友人や恋人のほうも「夜勤で大変だから、会わずにそっとしておこう」と淋しい思いをしていたはずですから、あなたと過ごせる時間をありがたく、幸せに感じるでしょう。

双方にとってプラスになり、充実したプライベートの時間を過ごせるようになります。

経済的に安定した

夜勤は日勤よりも給料が高い反面、強いストレスを解消するために散財する人が多いです。

夜勤を辞めたらお金が減ってしまうのではないかと不安になりますが、日勤でも夜勤並の収入がもらえる仕事はありますし、今は副業を解禁している会社が多いので、足りない分を副業で補う方法もあります。

また、夜勤をしている人は支出に占める食費の割合が高い傾向にあるため、日勤に変えて自炊をするだけで食費が減り、節約につながるケースも。

食材の買い物で外出する回数が増えること自体が息抜きになり、さらに節約もできるのですから、まさに一石二鳥といえるでしょう。

スキルアップにつながった

夜勤がなくなった分、夜に自由な時間がとれるので、良い機会を得たと思ってプログラミングのスクールやカレッジに入会して資格を取得するのもおすすめ。最初にお金はかかりますが、結果的に将来が安定します。

終身雇用制度が崩壊しつつある今の時代は、今後何が起こるか分かりません。保険を掛ける意味で、資格を取得しておくのが良いでしょう。

夜勤を辞めたい理由

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夜勤の経験があり、今は転職して夜勤のない仕事をしている人の多くが、「夜勤を辞めてよかった」と回答しています。

夜勤は全てがおかしくなるといいますが、それでは具体的にどのようなことがつらく大変と感じるのでしょうか。

夜勤を辞めたい理由には、大きく分けて次の6つが挙げられます。

生活リズムが崩れる

人は生まれてから長い年数を、朝起きて夜寝るリズムで過ごします。これはルールとして決められているのでなく生物学的根拠があり、人は朝に太陽の光を浴びて体内時計をリセットし、起きてから14~16時間後に睡眠を促すメラトニンの分泌が行われます。

それが夜勤の仕事に就くと、夜起きて朝寝るリズムに変わり、これまでとは真逆の生活をしなくてはいけません。

当然ながら、昼夜逆転の生活に身体がすぐに慣れてはくれません。

朝に寝て夜に活動する生活に慣れるまでは、早くても1ヵ月。人によっては数ヵ月以上経過しても、なかなか慣れないケースもあります。

寝不足になる

夜勤を終えて朝に帰宅すると、眠気があっても外が明るい、隣近所の生活音が気になるなどして、上手く眠りにつけない場合があります。運動をして疲れたら眠れるかもしれないと安易にジム通いなどをしてしまうと、さらに疲労が蓄積するだけで悪循環です。

十分な睡眠が取れないままで再び夜勤に行き、帰宅後に熟睡できない状態が続くと、慢性的な睡眠不足の状態に。注意力が散漫になって勤務中にミスをしたり、正常な思考ができなくなります。

体調不良になりやすい

朝起きて夜寝るはずのリズムを、夜起きて朝眠るリズムに変えてしまうと、自律神経が乱れやすくなります。自律神経は呼吸や体温調整、代謝、血圧など、人が生きる上で欠かせない生命維持を、文字通り人の意思とは別に自律して行う機能。

自律神経には、身体を緊張状態にして活発に活動する交感神経と、リラックスを促す副交感神経の2つがありますが、自律神経が乱れるというのはこの2つのバランスが崩れることを指します。

本来は、仕事が終わって自宅で過ごす時間は副交感神経が優位になりますが、自律神経が乱れると交感神経が優位のままになってしまい、興奮して眠れない、頭痛やめまいがする、イライラしやすいなどの症状が現れます。

プライベートが疎かになる

家族や友達、恋人が日勤の仕事をしていたら、当然ながら夜勤の自分とは予定は合いにくくなります。日勤では夕方に仕事が終わりますが、夜勤のあなたは出勤前なので食事も一緒には取れません。

昼間に会える人がいても、夜勤や交代明けに仮眠や休憩なしでは疲れが抜けず、楽しく過ごせないでしょう。

同じように夜勤に就いている仲間がいれば、タイミングを合わせて遊びに出かけたりできますが、いなければ日中はひとりで過ごし、夜はみんなが寝静まるなか仕事に出かける日々。

友人や恋人の休日が土日で自分が平日なら、休みに合わせて遊びに行くのも難しくなります。人と会わなくなると、自分という存在が忘れられていくのではと不安や悩みを抱えるでしょう。

不摂生になる

日勤の場合は、仕事終わりにスーパーに寄って食材を購入し、自炊をして栄養バランスを考えた食事が摂れますが、夜勤が終わる時間帯は24時間営業のスーパー以外はまだ開店していません。

コンビニは開いていますが、スーパーのように生鮮品が豊富ではないので、お弁当やカップラーメンなど手軽に食べられるものをつい買ってしまいがち。

また、昼夜逆転により自律神経が乱れていると、消化の機能が衰えているので食欲が低下してしまい、必要な栄養が補えません。

日勤より業務がハード

夜勤に従事する人数は日勤に比べて少なく、必然的に一人あたりの仕事量が増え、休憩ができないほど忙しい可能性があります。

夜勤のメリットとして日勤よりも給料が高く、場合によっては危険手当などがついて年収が高い点がありますが、業務内容や量と給与が見合わないと感じる人も少なくありません。

夜勤は病気になりやすい

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夜勤は人間本来の生活リズムを乱し、以下のような生活習慣病の発症リスクが高まります。

  • 不眠症
  • 食欲・性欲の減退
  • 精神疾患
  • 糖尿病

かろうじて病気にはならずとも、夜勤が心身に悪影響を与えるのは間違いありません。

夜勤が体力的にも精神的にもつらいと感じる場合は、自身がうつ傾向にあると疑い、自己診断シートなどを利用してみましょう。インターネット上で簡単にチェックできます。

夜勤を辞めた後の転職先

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夜勤が嫌で退職したのであれば、次の就職は確実に夜勤がない仕事を選んでみましょう。

勤務時間に夜間や深夜が含まれていないのですから、入社した後に「夜勤をしてほしい」といわれる心配もありません。

夜勤がない仕事には、以下のものがあります。

  • サラリーマン
  • 公務員
  • 事務職
  • Webデザイナー
  • ITエンジニア
  • Webライター
  • データ入力
  • 食品(スーパー)
  • Uber Eatsなどのデリバリー

夜勤を辞めたいならまずは日勤の仕事を調べよう

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夜勤がつらいと感じるのは、仕事の内容自体よりも、夜働くことに対する心身への負担の大きさが大きいです。そのため、職種を変えて夜勤を続けても、大変なのに変わりはなく、体調不良や病気の引き金となるでしょう。

夜勤を辞めたいときは、次は必ず日勤の仕事を選んでください。

また、退職しても次の仕事が見つからないのではないかと不安が強く、決断ができない人は、転職サイトやエージェントへ登録し、自分に合った仕事がないか探してみましょう。

転職先が見つかれば、安心して退職できます。退職のときに上司や会社から強引に引き止められたら退職代行サービスを利用するなど、使えるツールをいくつも準備しながら自分に有利な転職を行って下さい。

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