うつ病の人に向いてない仕事9選|仕事をする上での注意点は?

うつ病の人には、向いていない仕事がたくさんあります。間違って不向きな仕事に従事すると、取り返しのつかないことになるでしょう。

あなたが今働いている仕事や気にしている求人は、本当にうつ病の人が働ける仕事でしょうか?

本記事でうつ病の人に向いていない仕事を確認すると共に、うつ病の人が働く上で何が大事なのかしっかり学びましょう。健康な心身を手に入れる為に、負担の少ない職場についての知識を深めてください。

うつ病の人に向いてない仕事

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基本的にうつ病の人には、臨機応変な対応を求められる仕事が向いていません。

向いていない仕事の業種職種は様々ですが、人とコミュニケーションをとる仕事や厳しいノルマを要す職業には手を出さないほうが吉でしょう。

一口にうつ病といっても症状や重さによって向き不向きが異なります。一概にこの仕事が不向きと決めつけられませんが、参考程度に以下のうつ病の人に向いていない仕事をチェックしてください。

営業職

営業職は、顧客との円滑なコミュニケーションを求められます。人と話す際極度に緊張するタイプのうつ病の人には向ていないでしょう。

営業職は人との交流を要するだけでなく契約ノルマありきなので、プレッシャーに耐えられない繊細な心を持ったうつ病患者には非常にプレッシャーが大きい仕事といえます。

毎月成績発表する度に精神的な重圧をかけられて、働く上で大きな心労を伴うでしょう。うつ症状が悪化する可能性も考えられます。

接客業

飲食店など接客業は体育会系のノリなので、うつ病の人にとって大変居心地が悪い環境です。入社したてのころは気分転換になるため一見天職に思えますが、人と交流するだけでなく覚えることが多いためすぐキャパシティの限界に達するでしょう。

業務をこなしながら人とコミュニケーションを図るのは、健康な人でも負荷が大きいものです。うつ病の人は人一倍他者に対する気遣いを施すので、働いている内に気疲れして音を上げるでしょう。

管理職

会社全体の業務をマネジメントする管理職は、想像以上の重圧。うつ病の人にとって責任が重すぎるので、不向きといえるでしょう。

30代~40代の中間管理職経験者は、健康な人でさえ毎日疲弊しています。うつ病の人が仕事を仕切るといった責任ある業務を任されると、重圧から不眠症など更に病状の悪化を招くでしょう。

管理職は比較的給与面で優遇されていますが、そのお金が発生するには残業代など代償が付き物です。拘束時間が長い仕事はうつ症状に拍車をかけるので避けてください。

教員職

子供と関わる教員職は穏やかなイメージなので一見うつ病の人に向いてる仕事に見えますが、常にイレギュラーな対応を求められるため実際は避けるべき仕事です。

生徒一人一人に合わせた対応が必要ですし、保護者との報連相も必要。生徒の母親からクレームが来れば、時間を割いてでも対応しなければいけません。

子供相手とはいえ、知識を教える行為は責任を伴うものです。心に余裕がないうつ病患者は、教員職を避けましょう。

製造業

製造業はとにかく根気が必要。社風も、昔気質な会社が多いのでナイーブなうつ病患者にとって大変ハードルが高い業種です。

重い部品を運ぶなど体力を要する場面もあります。うつ病患者は療養期間に体力が低下している可能性が高いので、製造業のように心身共にハードな環境に身を置く仕事には手を出さないでください。

生活関連サービス業

生活関連サービス業は休みを取りにくいため、心身の調整が必要なうつ病患者を精神的に追い込むリスクが高いです。

仕事自体はやりがいを感じられますが、不規則な業務に追われて体調不良に陥りがち。案業も多いため疲労回復により一層時間がかかるでしょう。

医療業

人の命を預かる医療業は、想像を絶する責任を強いられます。適切な治療を提案したり、患者の症状を左右する薬の処方などを考えなければならないのです。

責任重大で生活において欠かせない業界のため、社内の雰囲気はギスギスしがち。病気の人が安心して働ける環境とは言い難いのです。

うつ病患者は一つの出来事を深く考え込んで引きずる傾向にあります。患者の様態が気になって神経を擦り減らす危険性があり、自身の健康を害するリスクと隣り合わせなのです。

福祉業

介護職といった福祉業は、訪問看護など難易度の高い人間関係を要求されます。高齢者や体が不自由な人とは健常者でさえ意思疎通が難しいです。

うつ病患者は他者との交流において、極度の緊張感を感じます。ほかの人よりも丁寧に接しなければというプレッシャーは、精神的に不安定なうつ病患者をどこまでも追い詰めるのです。

福祉業勤務で人の役に立つ仕事を幸せと語る人は多いですが、あくまでも自分の生活が成り立った上でのセリフです。健康を害している人は、他人の幸せより自分の人生を優先しましょう。

運輸業

体力気力共にハードでタフでないと務まらない、運輸業。うつ病患者のように心身がナイーブな人間にとって、地獄以外の何物でもありません。

運輸業と並行して、郵便業もうつ病患者には不向きです。運輸業や郵便業は拘束時間が長くて他力を要されるだけでなく、年末年始も働き詰めの職場が多数。ゆっくり体を休める必要があるうつ病患者には、あまりにも過酷過ぎる環境でしょう。

うつ病の人が仕事をする際気を付けること

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うつ病の人は仕事をするうえで、職種業種だけでなく注意すべきことがたくさんあります。

健康な人と比較して繊細で疲れやすい傾向にあるうつ病患者にとって、労働は大きなストレス。注意点を頭に入れておかなければ、どんな仕事に就いても長続きしません。

以下で、うつ病の人が仕事をする際に気を付けたいことを押さえましょう。

自分の向き不向きを理解することが第一歩

うつ病だから働けないということは、ありません。大事な対処法は自分自身に向いている仕事や環境を熟知することです。

転職エージェント登録や求人サイトで求人を探す前に、自己分析して自分の興味関心を把握しましょう。どんな環境であれば自身の能力を発揮できるのか、理想とする職場環境も確認してください。

仕事の向き不向きは、業務内容だけでなく労働時間も関係しています。あまりに長時間労働だと、ストレスで不眠症になり睡眠障害を併発するリスクもあるのです。給料と拘束時間が見合っていて割に合っている仕事なのか、求人票を注意深く比較しましょう。

仕事を始める際は、主治医との連携も忘れずに。何か不調を感じたらいつでも病院に相談できるよう、こまめな現状確認を心掛けてください。

うつ病の人は働き方にも注目する

いくら業務が向いていても、現在働いている企業の働き方がうつ病の特性に合っていなければ退職を考えても良いでしょう。仕事選びをする際は在宅ワークなど、自身に向いている働き方を見つけることが最優先です。

在宅ワークでは、データ入力やWebライターといった自分の裁量で進められる仕事が人気の職業ランキングで上位に入っています。現代では病気を患っていなくても在宅ワークに取り組む方が多く、無理やり職場に病気を開示する必要もないので対人面のストレスが低い働き方といえるでしょう。

向いている業種を見極める

うつ病の人でも、長く安定して働き続けられる仕事はあります。適正と就労環境さえ見極めれば、精神を病むことなく継続的に働けるのです。

下記の5つの項目が、うつ病患者に向いていると思われる仕事一覧。

  • 軽作業
  • 事務作業
  • 在宅の仕事
  • 翻訳家
  • 薬剤師

ハードなコミュニケーションを求められず、イレギュラーな業務が発生しない仕事は比較的うつ病患者でも長く続けられるでしょう。更に得意な仕事であれば、3年~5年程度継続して働くのも苦にならないはずです。

転職活動中の方は、うつ病の人に向いている仕事の特徴を忘れずに。向いてるバイトを見つけてフリーターから経験を積み、段階を踏んで正社員に就職するのも一つの有効な手段です。

向いている仕事でも、当然報連相はしっかり行ってください。業務のノウハウだけでなく、体調不良に関する報告もこまめに実施すべき。

大手企業なら産業医がいるケースが多いので、体調不良を感じたら速やかに面談を実施してもらいましょう。面談では人間関係など仕事における気になる項目を、正直に相談してください。

うつ病も、会社で働くなら寝坊や遅刻をしないことが大前提。Yahoo!知恵袋で障害を持った人が様々な種類のメンタルヘルスを挙げて、仕事に向いている病気を問いただしていました。質問に対しては、人によると綴られた上で最終的にはマナーを守ることが一番大事と記載されています。

規則正しい作業を安定してできることと、社会生活に必要なマナーを守ること。うつ病患者であっても、社会人としてのルールを遵守するのはとても重要です。仕事は行けるけれど遅刻が重なって周りに迷惑をかけるのであれば、まだ仕事できない状況だと考えたほうが良いです。

マナーを守れるよう自己管理にも注意すべき

うつ病の人はただでさえ寝坊せず起きるのが苦痛。向いていない仕事だと遅刻や就業中の注意力散漫が目立って業務に支障をきたすでしょう。

適性以前に、生活が成り立つ就労環境課どうか冷静に確認して求人に応募してください。仕事しながら克服する手もありますが、療養期間に定着した生活リズムを自力で改善するのが手っ取り早いです。生活の改善は医師による治療でなく、自分自身の努力で掴むもの。

就労移行支援など、障害を持った人の就労を手助けする事業所もあるので利用を検討しましょう。障害者雇用での就労を目指すなら、就労移行支援は非常に心強い存在です。ハローワークでも障害者向けの求人を掲載しています。

向いてない仕事を続けたうつ病の人の末路

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不向きな仕事を続けて精神的なストレスを感じるのは健康な人にもいえることですが、うつ病の人が向いていない仕事を我慢して続けると悲惨な末路が待っています。

病気が悪化して生活が破綻する前に、うつ病患者に向いていない仕事を速やかに退職すべき理由を学んでください。

自己肯定感が崩壊する

もともと自己肯定感が低いうつ病患者が無理して不向きな仕事に従事すると、自己肯定感が完全に崩壊するでしょう。病気のせいで正当な評価を得られないと、うつは甘えだと必要以上に自分を責めて毎日過酷な自己嫌悪と戦うことになります。

自己肯定感の崩壊が影響をもたらすのは、業務上の問題だけではありません。自分に対する自信が消失すると、家族や友人との交流が疎かになります。いずれ社会から孤立して孤独に耐え切れず、自ら命を絶ってしまう可能性も考えられるでしょう。

職場で24時間怒号が飛び交っているなら、精神的に疲弊して過労死するリスクもあります。自己肯定感の喪失は、命の危機すらも招くのです。

対処法としてはLINEや電話で上司にアポを取り、部署異動といった段階的な環境変化を希望するものが挙げられます。

ミスが増えて出勤が億劫になる

うつ病の人は精神的なストレスで判断力が低下した結果、ミスを頻発します。ミスをすれば当然上司に怒られますし、仕事をする上での成果にも大きな影響を与えるでしょう。成果が出なければ仕事に対するモチベーションもどんどん低下します。

周囲の同僚と自分を比較して焦ると、更に大きな失敗に繋がるでしょう。

焦りは最終的にプレッシャーで毎朝出勤したくない気持ちに繋がります。出勤前に体調不良を起こして無理やり出勤。結果としてミスを連発して更に出勤が嫌になるのです。

入社したばかりの頃は晴れやかな気持ちで出社できますが、ミスにより疲労が溜まると出勤前にきついと思うことが増えてくるはずです。布団から出られないなど明らかに異変を感じたら、医師の診断に足を運んでください。

休職制度を活用して一時休戦するのも英断です。

パワハラが発生する

うつ病患者の弱みに漬け込んで、むごいパワハラをはたらく上司は一定数います。パワハラ自体あってはいけないことですが、精神を病んでいる人に対するハラスメントは卑怯なことこの上ありません。悲しい事実ですが、精神的弱い人を搾取する企業は未だに多いのです。

ミスをして正当な叱られ方をするのは理解できますが、何も言えず我慢しているうつ病患者を理不尽に叱咤する職場は速やかに離れましょう。パワハラのみならず、セクハラも同然です。大事に発展しているなら、弁護士の利用を検討すべきでしょう。

浪費が激しくなる

うつ病の人は精神的な重圧に耐えきれず、買い物でストレスを発散する傾向にあります。浪費行動は経済的困窮に陥るリスクがあり、危険な行為です。荒廃した生活を送りながら仕事のストレスを我慢していると、適応障害を発症する危険性さえあるのです。

浪費以外に心の捌け口を2つ~3つ見つけることが、危険回避に繋がります。行き過ぎた浪費は依存症ともいえるので、精神的に充実できる習慣を日常の中で探して解決ましょう。病気が寛解しても依存症がきっかけで、うつ病を再発するリスクがある事実に注意してください。

休日も楽しめない

せっかくの休日も、仕事へのストレスが原因で楽しい気持ちで過ごせないのがうつ病の人の特徴です。

健康な人ならば休日は気分を切り替えられるのですが、うつ病の人は一つのことを引きずりがち。精神的な負担が大きくなればなる程、休日も睡眠時間が多くなりあっという間に終わってしまいます。

身体を休めるために休みの日は寝てばかりといううつ病患者も、多いでしょう。眠って回復するのなら良いのですが、うつ病はそんな簡単な病気ではありません。抑うつ状態などの悩みを抱いたら、上司に気軽に相談して療養のための休みを確保してください。

うつ病の人に根気が必要な仕事は不向き

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うつ病の人にとって、根気と体力が必要な仕事は非常に危険です。働くことはうつ病の人でなくても疲れるもの。病気で精神的に耗弱しているうつ病の人はハードな仕事に従事すると更に精神に悪影響をきたします。ほかの精神疾患を併発するリスクが高いので、不向きな仕事には近付かないでください。

今現在働いている仕事が自分に向いていないと思ったら、素早い対処が吉です。退職代行サービスを使えば即日退社も可能です。無断欠勤を繰り返すなど社会通念上禁忌とされている行為に走って厳しい処分を受ける前に、合法的な手段で仕事を辞めましょう。

うつ病の人にとって大事なのは、穏やかな心で働けること。無理せず自分の適性を見極めて、ストレスの少ない環境を選びましょう。

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