通勤時間のうつを解消するには、何をすべきなのでしょうか。リモートワークが普及した現代でも、電車通勤で出社するスタイルがまだ一般的。長い通勤時間で毎日心身共にくたびれている方も、多いのではないでしょうか。
本記事では、通勤時間のうつっぽさを解消するために役立つ情報を記載しています。今の会社は辞めたくないけれど通勤のストレスからは逃れたいと悩んでいる方は、ぜひ本記事を最後まで読んでください。
通勤時間のうつへの対処法
通勤時間のうつを解消するには、車内で過ごす時間を楽しいひと時に変える工夫が必要です。
朝から満員電車で他人とおしくらまんじゅう。楽しみを見つける余裕なんてないと嘆きがちですが、ちょっとした工夫で電車の中の苦痛な時間を快適に変えられます。
以下で紹介する方法を試して、通勤中のうつを少しでも和らげてください。
趣味を楽しむ
移動時間を趣味に充てると、長い通勤時間も一気に楽しい時間に変わります。
多くの人が電車の中で過ごすためできることは限られますが、スマホアプリを使えば漫画やテレビ番組を鑑賞できます。新幹線通勤で座席に座れる方であれば、のびのび読書するのも良いでしょう。
帰宅してから趣味に没頭するといつの間にか深夜になっており、翌朝の出勤に響きます。通勤時間を使って数時間趣味を楽しめば、一日24時間という限られた時間を有効に使えるのです。
勉強に励む
通勤中に勉強すれば、スキルアップも夢ではありません。昨今はスマホで勉強できるアプリもあるため、カバンがかさばらず誰でも気軽に勉強を始められるでしょう。
資格取得に関する勉強をすれば、仕事で使えるスキルを身に付けられます。情報漏洩に注意して業務に関する資料を読むのも、友好的な通勤時間の使い方です。
ニュースを読む
スマホを使って電車内でニュースをチェックするのも、長時間通勤のストレスを解消するために必要不可欠なライフハックです。ニュースでは、世界情勢の変化や物価の上昇といった様々な業界に影響をもたらす情報が公開されています。
新聞紙を広げなくても、ニュースサイトをチェックすれば効率良く情報を入手可能。読書が苦手な方はラジオでニュースを聞いても良いでしょう。ニュースチェックは職場での話題作りにも役立つはずです。
映画鑑賞する
退屈な通勤時間も、映画鑑賞で楽しい時間に変わります。動画配信サービスをスマホでチェックすると、映画だけでなくアニメを見ることも可能。
映画は長時間見なくてはいけないので、事前にダウンロードするのがおすすめ。昨今の動画配信サービスは定額制のものが多いです。映画館に足を運ぶよりリーズナブルに映画を楽しめるでしょう。
健康を意識する
電車の中であえて座らず立ちっぱなしで過ごすと、足腰が鍛えられて健康に役立ちます。1日の始まりである通勤中に健康を意識して過ごす方法は、長期的に見ると非常に効率的。
仕事をするには、健康な肉体が欠かせません。ストレッチ代わりだと思って、通勤時間を使って体を鍛えましょう。1時間立っているだけで、生活に必要な体力を養えます。
引越す
長い通勤時間から解放されるには、引越しが最善の方法です。一人暮らしや結婚を機に引っ越す人も多いですが、なるべく職場に近いエリアを選ぶのが生活における賢い工夫といえるでしょう。
駅から近い物件は家賃が高い傾向にあるものの、場合によっては徒歩通勤も可能ですし通勤中のうつ改善に直接的に役立ちます。
通勤時間のストレスから解放されると、以下のようなメリットが期待できるでしょう。
- 自分の時間を確保できる
- 睡眠時間をたっぷりとれる
- 体調不良が軽減される
- 仕事に対するモチベーションが高まる
長く働く上で、身体的なストレスを緩和するのは大変重要なことです。睡眠時間をしっかり確保して万全の体調で出勤すれば、余裕を持って業務に取り組めるでしょう。精神的な負担も一気に軽減されます。
通勤手段を変える
普段乗っている路線と違う路線で通勤するなど、通勤手段を変えると多少の時間短縮に繋がる可能性が高いです。
在来線で通勤している方は乗換案内アプリを利用して、近隣の地下鉄を用いた通勤経路を調べてみましょう。地下鉄は一駅の間隔が短いため、在来線で通勤するよりも早く勤務地に到着するケースも十分あり得ます。
免許を持っている方なら車やバイクで通勤するのも、おすすめ。通勤時間短縮への直接的な解決方法にはなりませんが、満員電車によるストレスはかなり軽減できます。
出社時間を調整する
早朝出社にシフトチェンジすると、電車が空いている時間に通勤できるので同じ通勤時間でもうつっぽさが和らぎます。
上司に掛け合って、退社時刻の調整を申し出ましょう。企業によっては早出分を残業代に回してもらえるので、人より早く退社しても給料はきちんと保障される可能性が高いです。
退社時刻が早まれば、帰宅してからプライベートな用事を済ませる余裕も発生するでしょう。
エスカレーターから遠い車両を選ぶ
ホームエスカレーター付近の車両は混雑するので、電車に乗る際はなるべくエスカレーターから離れた車両を選びましょう。10両や15両の長い車両編成の電車はエスカレーターから離れた車両が通勤ラッシュ時間でも比較的空いています。
車内スペースに余裕を持って乗車すれば、満員電車で人とぶつかるリスクは回避できるでしょう。ボックス席のある車両に乗れれば、窓際で少し睡眠時間を確保することもできます。
乗客の乗降ルートを覚えておく
毎朝通勤に電車を使っていると、毎日同じ人と乗り合わせることも多いです。毎朝乗り合わせる人の乗降ルートを覚えて、自分より早く降りる人をある程度記憶しておきましょう。
普段座席に座っている人の前に立っていれば、その人が降りる際に自分が座席に座れる可能性が高いです。自分より降りるのが早い人が密集している車両では人が降りた後適切な空間を確保できるため、息苦しさ回避になるケースもあり得ます。
身だしなみを整えている人は次の駅で降りる可能性が高いので、通勤中も人間観察を忘れずに。
通勤時間を反省に費やす
Yahoo!知恵袋の質問で通勤に往復4時間かかる方が、通勤時間が長いとうつになる可能性はあるのかと質問していました。回答では同じくらいの通勤時間の方が、電車内では仕事で頭にきたことを反省しているとコメントしています。
毎朝出勤前に上司に会いたくないと思っても、電車の中で昨日の反省をすれば少し冷静になれるのです。帰りの電車では今日の勤務で頭にきたことを思い出しましょう。客観的に自分の行動を見つめ直すことで、過剰なストレスや退職という極端な思考を和らげることができます。
通勤時間が長くて死にたいくらい悩んでいる方は、電車の中での数時間を脳内ディスカッションに浸かってみましょう。
長い通勤時間のデメリット
長い通勤時間に耐える日々は、様々な犠牲が発生します。心身へのストレスは勿論、経済的な打撃も大きいのです。
以下で解説する長時間通勤のデメリットに目をとおせば、今すぐ通勤時間短縮に向けて動き出す決意をするでしょう。
自分の時間を確保できない
通勤時間が長いと、プライベートで趣味を楽しむ時間を確保できません。
8時半始業で通勤2時間の場合、余裕を持って8時に出社したいなら5時起きが必須。残業を1~2時間こなして退勤するのが20時頃だとすると、帰宅は22時になります。一人暮らしの人は帰宅後の家事を全て自分でやらなければいけないので、自分のために使う自由な時間はほとんど残らないのです。
土日しか趣味の時間を作れない上に休日も別の予定が入ると、自由な時間はほとんどありません。精神的なストレスがどんどん溜まり、不調を訴える可能性も高いでしょう。
交通費がかさむ
交通費支給に上限を定めている企業に勤務している場合、長時間通勤が続くと交通費がかさみます。東京は地下鉄も在来線も複数通っていて便利ですが、複数の交通機関を使うと交通費がどんどん大きくなるでしょう。
あなた自身の交通費がかさむリスクもありますが、会社側も支出が増えるため企業としての利益率低下に繋がります。長時間通勤は従業員にも企業にも、デメリットがあるのです。
電車によるトラブルが多い
通勤時間が長い人は、電車に関する様々なトラブルに巻き込まれやすいです。
通勤ラッシュで乗客に押し潰されそうになる経験は、長時間通勤をしている人にとって当たり前のことです。車内で身動きをとれないのは、非常に鬱陶しいでしょう。
電車に乗ってイライラしているのは、自分だけではありません。周りの人も殺気立っているため、体がぶつかったぶつからないの水掛け論でトラブルに発展するリスクも高いです。長時間通勤における満員電車利用は、余計なストレスを引き起こしやすいでしょう。
電車を使っていると、満員電車でのストレスだけでなく交通トラブルにも巻き込まれます。
長時間通勤で考えられる交通トラブルは、以下のとおりです。
- 悪天候で電車が止まると帰りが遅くなる
- 遅刻リスクが高まる
- 災害や事故で身動きを取れなくなる
遅刻すれば業務に支障をきたしますし、帰宅が遅くなると仕事の疲れがとれません。トラブルを見越した早めの行動がベストですが、早めに動くと更に出発時間が早くなるのでどう転んでもストレス過多な環境といえるでしょう。
職場での立場に影響する
通勤に体力を使い過ぎて、勤務態度や職場の人間関係に影響が出るのも長時間通勤における大きなデメリットです。通勤時間が長いことで業務パフォーマンスが低下すると、以下のような状況に陥るでしょう。
- 注意力散漫になる
- 記憶力が悪くなる
- 集中力が低下する
通勤時間が長くて疲れている上に仕事でミスをして上司に怒られるのは、限りなく苦痛です。失敗を続くと部署異動の辞令を出されるリスクすらあります。
通勤2時間の人は、翌日のことを考えて会社のイベント参加を控えるケースが多いです。
残業が遅くまであれば、終電の関係上飲み会への参加は不可能。都心部は電車もバスも遅くまで走っているのですが、自宅近くの交通機関は既に運行終了している可能性が高いでしょう。
長時間通勤が続くと同僚や上司とのコミュニケーションが疎かになり、社内での人間関係にも多大な影響を与えるのです。職場で自分のポジションを大事にしている人にとっては、
病気の回復が遅れる
Yahoo!知恵袋の質問と回答をチェックすると、通勤時間は既にうつ病やパニック障害を発症している人の回復遅延に繋がる可能性があるという文章が綴られていました。
知恵袋の回答者は通勤中熟睡できるので長時間通勤がプラスになっているのですが、立ちっぱなしで通勤しているなら多大なストレスになるだろうと予測しています。
既に病気を発症している人は、少しでも寛解を早めるためになるべく通勤時間短縮を意識してください。引越しが難しいなら、退職も検討しましょう。交通の便が良い土地に住むと家賃は高騰しますが、健康回復には役立ちます。
退職する際は通勤時間を理由にせず、上司が納得しやすいやむを得ない退職理由を告げましょう。
毎朝のルーティーンすら苦痛になる
職場への通勤はほとんどの方が週5日。勤続年数と共に慣れる可能性はありますが、何年経っても毎朝長時間電車に揺られるのは正直きついです。朝起きて身支度をしながら電車の時刻表と睨めっこするルーティーンは、虚無を感じる悩み以外の何物でもありません。
総務省統計局が公開している2021年調査のデータによると、日本国内の平均通勤時間は約31分。データ集計時はリモートワークが推奨されていたため出社している人が少ない傾向にありました。テレワーク環境におかれていない人の平均通勤時間は1時間7分なので、30分~1時間程度の通勤時間が平均値といえるでしょう。
通勤1時間半~通勤2時間程度の方は、長時間通勤ということになります。片道通勤時間が2時間の場合往復で通勤に合計4時間費やしているので、体力的にかなり疲弊するはず。職種や業種によっては1日中立ちっぱなしという人も多いので、仕事と通勤のWパンチによって披露はどんどん蓄積されます。
長い時間電車に揺られていると、ストレスでうつ病を発症しやすいのも事実。ザイマックス総研の2019年における調査では、通勤時間の長さが精神的なストレスの大きさと比例しているという統計が出ています。
多くの人が、毎日繰り返される長時間通勤にうつっぽさを感じていることでしょう。
長い通勤時間のメリット
長い通勤時間を経験すると、デメリットだけでなく嬉しい点もあります。中には疲れるどころか生活における利便性が高まり、快適な生活を送れる方もいるのです。
長時間通勤で考えられるメリットを、以下に記載しました。
家賃が安い
通勤時間が長い人は都心部から離れたところに住んでいるケースが多く、家賃を抑えられます。一人暮らし向けの物件であれば、出費を最低限に抑えた生活が可能なのです。
会社から支給される通勤手当が高いと、更に節約に繋がるでしょう。少しでも家賃を抑えてお財布を潤わせたいと思っている方にとって、長時間通勤は有難いもの。
プライベートを大事にできる
会社から2時間程度離れているなら、自宅近くで職場の人に遭遇するリスクは低いでしょう。
プライベートな時間を一人で快適に過ごせるため、無駄な気疲れがありません。オンオフを鮮明に切り替えられるのが、長時間通勤のメリット。
生活習慣が整う
職場まで長距離なら、早寝早起きは必須。自然と規則正しい生活習慣が身に付くので、長時間通勤は健康を意識する上で非常に有難いです。
朝早く外に出れば、必然的に日光を浴びられます。日光を浴びると集中力を高めるセロトニンが分泌されるため、仕事に全力で打ち込めるでしょう。
定期券の範囲が広い
長距離通勤は定期券の範囲が広いため、休日には県をまたいだ移動も可能。無料で遊びに行けるのが、通勤時間が長い人に与えられたメリットです。
神奈川県小田原駅周辺から東京都池袋まで通勤している方は、新宿や渋谷までの距離ならば無料で行けます。休日の外出が多い人にとっては、この上なく便利でしょう。
通勤時間のうつは早期的な対策を
通勤時間のうつは、毎日蓄積されるため予想以上に心身に負担をかけます。往復の通勤時間が4時間を超えている方は、既に肉体的に限界を迎えている可能性が高いでしょう。今の職場の労働条件が良いとしても、今後も現職で働き続けるのか冷静に考えてください。健康を害したら仕事どころではなくなってしまいます。
実際に通勤時間が長いと、ストレスレベルも高くなることが統計調査で発表されました。あなたが思っている以上に、あなたの心は悲鳴をあげている可能性が高いです。転職できないのならば、通勤時間中に没頭できる趣味を見つけましょう。
電車の中を快適に過ごす対処法が見つかれば、通勤へのストレスは少し軽減します。毎日の苦痛を和らげるために、スマホやラジオなど身近なアイテムを活用しましょう。