退職を切り出すと怒られると不安がっている方に、本記事で対処法を紹介します。何年会社に勤務しても退職を切り出すのは億劫なもの。上司に怒られるだろうと考えると、夜も眠れなくなります。退職は本来自由なものであり、誰しもが前向きな気持ちで会社を辞めるべき。
本記事に目をとおせば、退職する際に怒られないためのコツが学べます。退職に向けて動き出しましょう。
退職を切り出すと怒られる人が知っておくべきこと
退職を切り出すと怒られるだろうと不安に思っている人は、退職を切り出すための心の準備を万全に整えてください。
未だに「退職=裏切り」と怒られるケースは少なくないですが、「こういうものだ」と事前に分かっていることで、叱責のダメージを最低限に抑えつつスムーズに退職できます。
上司の人柄によってはどんな切り出し方でも怒る
パワハラ気質の上司なら、どんなに丁寧に切り出しても必要以上に怒ります。中には人格否定など、業務と関係ない部分を詰る上司もいるのです。
普段からパワハラが横行している会社では、退職を切り出した社員が怒鳴られるのは日常茶飯事。
退職は悪いことではありません。
あなたが萎縮しても上司の人柄は変わらないので、退職日まで我慢すれば離れられると割り切りましょう。退職の意思を貫いて未来へ踏み出してください。
あまりに過剰な引き止めをされるなら、証拠を録音して労働組合に提出するのもおすすめです。スマホを使えば無料で録音機能を使えます。会社の環境に合わせて、上司への態度を冷静に考えましょう。
一瞬のことだと我慢する
退職交渉で怒られるのはたった数週間のことだと思えば、多少ストレスが和らぎます。
仕事を辞めるまで毎日怒られるのは精神的にかなり負担がかかりますが、長い人生の中で数週間はほんの一瞬です。
「またこの人は持論を言ってるわ」程度に聞き流しておけばいいのです。
転職すれば給料アップやスキルアップなど、嬉しいことがたくさん待ち構えているのです。今は辛いけれど未来には希望があると思えば、理不尽な叱責も無心で耐えられるでしょう。
心の中で言い返す
もし強い口調で怒られても、言い返すのは心の中だけに留めてください。退職交渉で怒る上司に反論しても時間の無駄ですし、トラブルに発展すると退職手続きが滞ります。
心の中で上司を論破して、実際は辞めますと退職の意志表示のみしましょう。入社したばかりの社員が言い返すと、高確率でトラブルになります。
円満退職するにはある程度フラットな感情が大事です。
第三者を挟む
当事者同士の話し合いだと感情論に発展しがちなので、第三者に同席してもらうのもおすすめの方法です。
1対1の面談で強気に出る上司でも、誰かに見られていたら本性を隠すでしょう。別の上司に、話し合いがスムーズに進まない旨を伝えれば協力してくれるはずです。
必ず退職届を出して退職の意志を伝える
退職を伝えたら怒られると不安な人は、退職届を提出しましょう。日本国民は等しく退職の自由を保障されています。
退職を決断することは悪いことではありません。本来なら、正式な書類を出されたら会社は反論できないもの。
退職届は、退職日の2週間前に提出してください。退職届には退職を許可する効力が定められています。提出から2週間経過しても辞めさせないのならば職場はパワハラで裁かれることになるでしょう。
パート勤務でも試用期間でも、退職届は使用可能です。会社側の受取拒否を防ぎたい方は、内容証明で企業に郵送してください。
堂々とした態度で手続きする
怒られるのが不安だからといって弱気にならないよう注意しましょう。退職は労働者の権利なので、堂々とした態度で上司に申し出てください。
上司が怒ったとしても決してひるまず、退職の意志を曲げず手続きに着手しましょう。
就業規則に則って1ヶ月~2週間前に退職を申し出ていれば何も問題ありません。感情的な上司を説得するには、法律を利用するのがおすすめです。
ある程度譲歩する
すぐ辞めたい気持ちも分かりますが、上司の話にも耳を傾けて退職日を調整するなど譲歩しましょう。引き止めに応じて残留する必要はありませんが、引き継ぎを万全にするためにも数日間退職日を遅らせるのは円満退職につながる落としどころです。
退職は労働者が持っている権利ですが、あまりに急な退職は会社も困ります。
繁忙期に辞められたら、新入社員であっても会社にとって迷惑です。相手の意見も汲みながら、トラブルなく双方が納得できる退職方法を探りましょう。
引き継ぎを進めておく
退職を検討した段階で、素早く引き継ぎ業務に着手してください。退職に嫌悪感を匂わす上司なら、仕事が残っている状態だと更にきつく当たってきます。
引き継ぎを速やかに済ませておけば、上司からの無駄な圧力を回避できます。
引き継ぎを徹底していると少人数の会社を急に退職することになっても迷惑をかけません。
懲戒解雇になるリスクはほとんどない
威圧的な上司であれば、「退職ではなく懲戒解雇にするぞ」と脅しをかける人もいるでしょう。
もしもそうなれば、履歴書は汚れ、再就職も困難になってしまいます。
しかしながら、ご安心ください。
懲戒解雇は現実的に違法行為をした場合考えられることであり、違法行為を行っていない限りは懲戒解雇になることはありません。
2ヶ月前に退職を伝えれば怒られずに済む可能性大
なるべく怒られたくないなら、常識的な時期に退職を申し出ましょう。急な退職で一方的な退職日を告げられたら、どんなに良心的な職場でも憤りを隠せません。
繁忙期を避けて退職日の2ヶ月前に相談するのが良いでしょう。
シフト調整などお店側の業務が発生するため、アルバイト勤務の方もできる限り1ヶ月前には退職の旨を告げられるよう注意してください。
退職する際に怒られるリスクを和らげる方法
退職を切り出して上司に怒られる可能性は抹消できませんが、多方面に気を遣えば激怒されるリスクを抑えられます。少し回りくどい手法もあるものの、周囲を不快にさせない言動を身に付けることが大事。
以下で解説する方法を実践して、必要以上に叱られる最悪の辞退を防ぎましょう。
会社を褒める
円満退社を目指すなら、会社を褒めましょう。職場の人に感謝の気持ちを伝えるのはもちろん、上司に教えてもらったことが役に立ったなど個人的なことを直接褒めるのも有効です。
気持ち良く退社できるよう頑張っている人を、会社は頭ごなしに叱りません。
退職までの数週間で、周りが晴れやかな気持ちで送り出せる人物になりましょう。
退職後のことを話せるようにする
退職後のキャリアを打ち明けられれば、計画性のある人とみなされて責め立てられる可能性も低いです。具体的にどんな仕事に就くか決まっていなくても、なぜ退職するのか聞かれたらやりたいことなど具体的なビジョンを伝えましょう。
会社側が嫌悪感を示すのは、無計画で自分勝手な退職を申し出る人です。前向きに未来のことを考えて退職を決断した人なら、厳しい上司も応援してくれるでしょう。
転職先の話をしない
次の職場が決まっていても、退職交渉では転職先の話をしないでください。会社に勤めている人は誰しも理不尽さや辛さを抱えていてます。次が決まったから辞めますなど自分勝手な退職理由を述べれば、上司だけでなく同僚も激怒するでしょう。
パート勤務でも新卒社員でも、転職時は周囲への配慮を忘れないことが大事。特に看護師など女性が多い業界では、転職が決まって浮かれている人に嫉妬や陰湿な嫌がらせをぶつける人もいます。周りだけでなく自分自身の為にも、転職先のことは胸に秘めておきましょう。
退職を切り出して怒られる理由
退職を切り出して怒られるのは、会社に会社なりの事情があるからです。一方的な都合といえばそれまでですが、揉めずに退職したいなら会社の事情も多少配慮しましょう。
会社側の気持ちを考える余裕をもち合わせておけば、退職がスムーズに進みます。
上司の評価に影響する
退職を申し出ると上司が怒るのは、自身の評価に影響するからです。部下が退職すると上司の評価は下がります。上司は自分の保身の為に躍起になってあなたを引き止めているのです。
上司が怒る理由も分かりますが、重要なのはあなたの意志。退職の気持ちが強いなら、上司の都合を受け止めつつも退職の意志表示を続けましょう。
業務スケジュールに支障が出る
社員が退職すると仕事の予定が狂うため、あなたに退職を切り出された上司は感情的になって説教をします。会社は従業員が足並みを揃えて業務に着手するもの。当然1人抜ければスケジュールに支障が出るでしょう。計画が狂って困るのは分かりますが、感情的になる上司は未熟者です。
器の小さい人間が怒っているだけと割り切って、無視して良いでしょう。
あなたに期待していた
あなたに期待しているからこそ上司が激怒するケースも少なくありません。期待されるのは社員として嬉しいことこの上ないですが、感情的に怒る対応はあまりに一方的過ぎます。
現代で終身雇用は古い考えです。本当に仕事ができる上司なら退職の自由を尊重してあなたの気持ちを受け止めてくれるはず。罪悪感を感じる必要はありません。
タイミングが遅過ぎる
1ヶ月前に退職を申し出ても、もっと早く言ってほしかったと上司に詰られる事例も少なくないです。引き継ぎや手続きを踏まえると、会社側からしたら2~3ヶ月前に言ってほしいのでしょう。
タイミングに関しては会社の経営状況で異なるので、退職申し出のタイミングを事前に確認しておくのがおすすめです。周囲に相談していつ頃なら話を聞いてくれるか一緒に考えてもらうのも有効な手立てでしょう。あなたに都合があることは重々承知ですが、会社にとって退職申し出は早ければ早い程有難い話なのです。
怒られるのを回避するには真面目な姿勢が大事
日々真面目に働いている謙虚な人なら、退職を切り出しても過剰に怒られる心配は少ないでしょう。
厳しい言い方になりますが、怒られるのはそれ相応の勤務態度をしていた人が多い傾向にあります。
仕事に対する中途半端な姿勢も上司はきちんと見ているので、普段から業務を適当にこなしていると退職時もきつく当たられるでしょう。
円満退職には、日頃の行いが大切です。会社側に「今まで一緒に働いてくれてありがとう」と思わせるような、ルールを守れる社会人を目指しましょう。